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フィラリア予防

2012.05.24

こんにちは。獣医師の和田です。

5月はフィラリア予防の開始の季節ですね。フィラリアとは犬糸状虫という寄生虫が犬の心臓に寄生して起こる病気のことを言います。
では、今回はその犬糸状虫はどのようにして感染するのかについて簡単にお話したいと思います。
犬糸状虫は生まれてから合計4回脱皮し、第1期幼虫(ミクロフィラリア)(L1)から第5期幼虫(L5)に成長し、第5期幼虫がワンちゃん心臓や肺動脈に入り込み、そこで成虫になります。心臓に住み着いた成虫が、ミクロフィラリアを生みます。ミクロフィラリアはワンちゃんの血液中に潜んでいますがワンちゃんの体にいるだけでは成長できず、成長するためには蚊の体内に入る必要があります。
フィラリアに感染したワンちゃんへの吸血によって蚊に入ったミクロフィラリアは蚊の体内でミクロフィラリア→第2期幼虫(L2)→第3期幼虫(L3)と成長します。ワンちゃんが感染するのはこのL3を持った蚊に吸血されることでおこるのです。ワンちゃんの体に入ったL3は皮下組織でL3→第4期幼虫(L4)→L5と成長しワンちゃんの心臓や肺動脈へ侵入します。

フィラリアの予防薬はワンちゃんの体内に入ったL3がL5に成長して血流に乗る前に一気にやっつけてしまう薬です。L3が体内に入ってからL5になるまで1ヶ月強から約2ヶ月ありますので、1ヶ月毎に飲ませてあげることでしっかりと予防できます。2カ月以上忘れてしまった場合は感染の可能性がありますので注意してください。

フィラリアは怖い病気ですがきちんど予防することができる病気ですので、しっかりとお薬を飲ませてあげてください。

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