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猫の飲水量

2024.02.01

こんにちは、獣医師の稲村です。

皆さんのお家の猫ちゃんは、十分にお水を飲めているでしょうか。

一般的には、一日に体重1㌔あたり40cc程が理想とされていますが、なかなか飲んでくれていない猫ちゃんも多いと思います。

猫の祖先はもともと砂漠に生息していたため、あまり水を飲まなくても良いように身体が発達したと言われています。

しかし、水をあまり飲まないと泌尿器に負担がかかり、腎臓病や下部尿路疾患の発症につながることがあります。

そこで今回は、猫ちゃんたちにお水を飲んでもらうための工夫についていくつか紹介したいと思います。

一つ目は、場所を変えることです。人通りの多いところではなく、落ち着いて飲めるところ、できれば複数箇所に置いてあげるようにして下さい。また、トイレの近くは避けてあげましょう。

二つ目は、水の温度を変えることです。猫ちゃんによっては冷水よりもぬるめのお湯を好む子もいます。特に最近寒くなってきてお水を飲まなくなってきたという子には、ぬるめのお湯を試してみると良いかもしれません。

三つ目は、器を変えることです。素材については陶器、ガラス、プラスチック、ステンレスの順に嗜好性が高いと言われています。器を大きくしたり、楽な姿勢で飲めるよう高さをつけてあげるのも効果的です。

四つ目は、循環式給水器を使うことです。止まっている水よりも、流れている水を好む猫ちゃんは多いです。ただし循環式を使う場合、こまめにお手入れをしないと逆に不衛生になってしまうので気を付けましょう。

五つ目は、ウェットフードを与えることです。ウェットフードの割合を増やすことで、ドライフードのみの場合と比べて多くの水分を食事から摂ることができます。このとき、おやつではなく裏面に「総合栄養食」と書かれたものをあげるようにしましょう。

また、逆にお水を飲む量が多い場合、それは病気のサインである可能性があります。最近やたらお水をたくさん飲む、おしっこの量が多い、等の様子が見られたときはご相談下さい。日頃から飲水量を量っておくと、異変に気付きやすいかもしれないですね。

 

まだ寒い日が続きますが、皆さんもペットさんもお身体にお気をつけてお過ごし下さい。

喉が渇いた猫のイラスト

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